いつも通り働いていたあの人が突然… 適応障害と自己理解の話

最近、身の回りで適応障害になってしまい、仕事を休職or退職したっていうひとをちらほら聞くようになりました。
適応障害ってどんな病気なんだろう?とこの機会にちゃんと知っておきたいなと思ったのと、私にできることってなんだろう?と考えるきっかけになったので、今回はそんなお話をしていきたいと思います。
参考にした本はこちら。

適応障害ってどんな病気?
適応障害とは?
ある出来事(ストレス)がきっかけで、心や体に不調が出て、生活に支障が出る状態のことを言います。
どんな症状?
🔹精神的な症状(気持ち・行動の変化)
- 気分が落ち込む
- 不安や焦りが強くなる
- イライラしやすくなる
- 涙もろくなる
- やる気が出ない
- 人付き合いを避けるようになる
- 学校や仕事に行けなくなる
- 自分を責めてしまう
🔹身体的な症状(体に出るサイン)
- 頭痛
- 胃の痛みや吐き気
- 食欲不振または過食
- 睡眠障害(眠れない・寝すぎてしまう)
- 動悸や息苦しさ
- だるさ、疲れやすい
原因は?
① ストレスとなる出来事に強くとらわれすぎてしまう
→ たとえば…
- 「上司に怒られた=自分には価値がない」と思い込む
- 「異動先でうまくやれない=もう終わりだ」と決めつけてしまう
👉 こうした“ストレスの元になる出来事”に対して、ネガティブな解釈や思い込みが強くなりすぎて、心が押しつぶされてしまうんです。
② うまく対処(コーピング)ができない
→ 「コーピング」とは、ストレスに対処するための行動や考え方の工夫のこと。
たとえば…
- 誰かに相談する
- 気分転換する
- 自分を励ます言葉をかける
こういった「ストレスをやわらげる工夫」がうまく使えなかったり、そもそも思いつかなかったりすると、どんどん苦しくなってしまいます。
・ ストレスにとらわれすぎてしまうこと
・そのストレスから抜け出すための方法(コーピング)がうまく使えないこと
この2つが重なって、心と体に不調が出てくるのが適応障害なんです。
うつ病とはどう違うの?

症状は似ている為、うつ病に該当しない程度の「軽いうつ病」だと考えられがちですが、そうでないそうです。
比較ポイント | 適応障害 | うつ病 |
---|---|---|
原因 | 明確なストレス要因がある (例:職場の人間関係、引っ越しなど) | 特定できないことも多い |
症状の出方 | ストレスに対して一時的な反応として出る | 長期間にわたって気分が落ち込むなど、継続的な症状 |
回復の仕方 | 原因から離れることで比較的早くよくなる | 原因がわからなくても治療が必要で、回復に時間がかかることもある |
診断基準 | 「原因となる出来事」が診断に必須 | 原因の有無は問われない |
うつ病の場合は、「何が原因でこうなったのか」がはっきりしないこともあるけど、適応障害の場合は、「この出来事(たとえば職場の異動や人間関係のトラブルなど)が原因でつらくなった」と、はっきりとしたきっかけ(ストレスの原因)があることが特徴だとのこと。そしてその「原因がはっきりしていること」が、適応障害を診断するうえで絶対に必要な条件になるそうです。

例えるなら、
適応障害は「火がついた直後の煙がもくもくしてる状態」
うつ病は「燃え広がってしまった火災」ってことだね。

原因がわかれば早めに対処できるもんね。
治療法は?
① ストレスの原因から離れる
- つらくなった原因(例:学校・バイト・人間関係)から少し距離を取る。
- 休んだり、環境を変えるだけで良くなることが多い。
② 心のケア(カウンセリングなど)
- カウンセラーや先生に話を聞いてもらう。
- 気持ちの整理をして、「どう考えたらラクになるか」を見つける。
③ 薬(必要なときだけ)
- 不安や眠れないときは、薬で助けてもらうこともある。
- ただし、薬だけで治すのではなく、「休む+話す」が基本。
④ ストレスに強くなる工夫(コーピング)
- たとえば:音楽を聴く、友だちと話す、運動する、深呼吸する
- 自分なりのストレス解消法を見つけることが、再発を防ぐコツ。
完治&予防に向けて
自分の思考のクセって、自分でわかる?
この写真を見て、あ、やっぱり予防するにはには自己理解することなんだなって思ったんですよ。

自己理解を学んでいる今だからこそ思うけど、
なかなか「思考のクセ」があること自体に気づけないですよね。
義母から聞いた、実際に適応障害になってしまった人の話
この前義母から、「パート先に、結構口調が強くて嫌ーな言い方する方がいる」っていう話を聞いたんですよ。(以下Aさんと呼びますね)
義母はスーパーで働いていて、青果担当をしています。カットフルーツを作ったりしているらしくて、3人~4人くらいのチームで働いている。Aさんもその一人。
ある日、まだ手付かずのカットフルーツがあったらしく、そろそろやるかーくらいの雰囲気でみんないたそうなんですが、それを見たAさんは突然
「あんたたち、やる気あんの!?」
と怒号を飛ばしたそうです。。。

義母曰く、その人は意識も高くて仕事はちゃんとやる人だそうなんですが、、、
いや言い方よ!!
Aさんは他にも、パフェを作っていてクリームを絞っている人に対して、
「あんたそれ、猫のう〇ちみたいねw」
とか平気で言うみたいなんですね。

私なんかは結構軽く受け流せちゃうけど、そうじゃない人もいるじゃない。結局その言われちゃってる人が適応障害になっちゃって辞めちゃったんだよね。。。
とポツリ。
もし私だったら?
私が言われる立場だったらその場で取っ組み合いの喧嘩になってますね。
その話を聞いているだけで頭に来るから、もう自己理解とか他者理解とか思考は吹っ飛んでるはずw
義母みたいに軽く受け流せる人もいれば、何も言えなくて思いつめちゃう人もいる。
と、いうように思考と感情と行動のクセっていうものがそれぞれみんなに備わってるんですよね。
それがいいとか悪いとかの話しじゃないです。
その考えが少しでも頭の片隅にあるだけで、自分の気持ちの持ち方って全然違うんじゃないかな。
私の場合は、Aさんみたいに明らかに言い方が悪いと自分が感じたら戦闘モードに入るけど、
基本的に
・共感性ー負の感情に弱い
・調和性ー争いが嫌いで我慢してしまう
・公平性ー自分にも悪いところがあるから、、、と飲み込んでしまう
ので、まぁーしんどくなりがち。
でも、自分のこういう傾向がわかってれば対処できますからね。
だからホントにストレングス、学んでてよかったなーて思う。


まとめ
元気なうちに自己理解しておいた方がいいよ!!っていう結論です。
でもまだまだ「自己理解」っていう言葉は非日常なんです。
就職活動とか転職活動とか、今回みたいに病気になってしまったタイミングでないと自己理解することって中々ないですし、単発で行うことが多いですよね。
でも自分と付き合っていくのって一生だから、自己理解も一生もの。
もう少し自己理解を非日常でなく、日常との境界線を薄くしたいなと思うこの頃。
だから今の私の会社で自己理解を広める活動をしようと決めたので、今後はそのプロセスも記録していきたいと思います。
今回の本